「論理的思考力を鍛える33の思考実験」北村良子 内容感想ネタバレ!
「論理的思考力を鍛える33の思考実験」を読んでみました。
本書は、有名なトロッコ問題、囚人のジレンマ、テセウスの船、アキレスと亀、モンティ・ホール問題など33の思考実験が書かれています。「自分ならこうする!」を考えながら読むことで論理的思考力が鍛えられる本です。
数多くの思考実験があり、それぞれに各回答の分析や図を使った説明があるのでとても分かりやすかったです。
面白かったものを1つ紹介します。
不平等なデザインコンテスト
あなたは新人デザイナーで、デザインコンテストに応募し、最終候補の3案に残り、プレゼン発表を終え最終結果を待っています。
あなたは、「審査員長お気に入りのA氏が圧倒的に有利だね。確率としてはA氏が半分、残りの半分を他2人が分け合う感じかな。」という審査員の会話をこっそり聞き、3分の1ずつと思っていた確率が本当は異なっていることを知ってしまいました。
あなたは審査を行った団体に電話しました。「最終案となったデザインの1つを提出したCです。発表はまだなので結果は聞きませんが、私以外の2人のうち、落選した一人を教えていただくことはできますか。もし私が選ばれているのなら、コイン投げでランダムに2人のうちどちらかを選んでください。」
すると審査員は「B氏の案は落選です。」といいました。
さて、あなたはこの結果を聞いた方がよかったのでしょうか。
本書の結論では、この問題は結果を聞くことでC氏の当選確率は下がります。
不思議だと思った人は、ぜひ読んでみてください。